○春日・大野城・那珂川消防組合消防本部「患者等搬送事業」に対する指導及び認定に関する要綱

平成21年12月1日

告示第22号

春日・大野城・那珂川消防組合消防本部「患者等搬送事業」に対する指導及び認定に関する要綱(平成11年告示第30号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この要綱は、春日・大野城・那珂川消防組合消防本部管轄区域内(以下「管轄区域内」という。)の患者等の搬送を行う民間事業者に対し、必要な指導を行うとともに、一定の基準に適合する患者等の搬送事業者の認定を行うことにより患者等の生命及び身体の安全を図ることを目的とする。

(用語の意義)

第2条 この要綱における用語の意義は、次の各号に定めるとおりとする。

(1) 患者等 寝たきり老人、車椅子又は寝台を必要とする身体障害者及び傷病者等をいう。

(2) 患者等搬送業務 患者等を医療機関又は社会福祉施設等へ搬送するために必要な構造及び設備を備えた自動車(以下「患者等搬送用自動車」という。)を使用し、患者等を搬送する業務をいう。

(3) 患者等搬送事業者 患者等搬送業務を行う事業所(以下「患者等搬送事業所」という。)の経営者又は管理責任者をいう。

(4) 認定事業者 第7条第2号の規定による認定を受けた患者等搬送事業者をいう。

(5) 乗務員 患者等搬送用自動車に乗務し、当該業務に従事する者をいう。

(指導)

第3条 消防長は、管轄区域内の患者等搬送事業者に対し、次の各号に掲げる基準により必要な指導を行うものとする。

(1) 患者等搬送業務の制限については、次に掲げるとおりとする。

 生命に危険があり、又は症状が悪化すると認められ、緊急に医療機関その他の場所に搬送しなければならない患者等は、搬送の対象としないこと。

 患者等搬送事業所、患者等搬送用自動車及びパンフレットその他これらに類するものに「緊急の業務を行っている」と市民等に誤解を与えるような表示はしないこと。

 患者等搬送用自動車には、サイレン又は赤色灯を装備するなど、救急自動車と紛らわしい外観を呈していないこと。

(2) 患者等の搬送業務は、症状の悪化防止に万全の配慮を行い、搬送途上において症状が悪化し緊急やむを得ない場合は、必要最小限度の応急手当を実施するものとする。

(3) 患者等搬送事業者は、次に掲げるに該当した場合は、患者等の居る場所、状態、既往症及び掛かりつけの医療機関その他参考となる情報を消防機関に通報し、救急自動車を要請するものとする。

 患者等の搬送依頼時の内容、症状の聴取結果から緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合。なお、この場合は、併せて乗務員の派遣に努めること。

 患者等の搬送依頼があった場所に到着後、症状等から緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合

 患者等の搬送途上において、症状が悪化し、緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合

(4) 患者等搬送事業者は、乗務員に対し、患者等の安全搬送に関する知識及び技術を向上させるため、積極的に研修や訓練を実施させ、その結果を訓練実施記録簿(様式第1号)に記録し、保存するとともに乗務員には2年に1回以上、第5条第1号に規定する患者等搬送乗務員定期講習を受講させるものとする。

(5) 患者等搬送用自動車等の消毒は、次に掲げるとおり行うものとする。

 患者等搬送用自動車及び積載資器材は、次により消毒を行うこと。

(ア) 定期消毒 毎月1回以上

(イ) 使用後消毒 毎使用後

 消毒の実施要領は、別紙1により実施すること。

 医師から消毒について特別に指示があった場合は、指示に基づいた消毒を行うこと。

(6) 第5号ア(ア)による消毒を実施したときは、その旨を消毒実施記録表(様式第2号)に記録し、患者等搬送用自動車内の見やすい場所に表示するものとする。

(7) 患者等搬送用自動車等の衛生及び安全管理については、次に掲げるとおりとする。

 患者等搬送用自動車及び積載資器材については、点検整備を確実に行い、清潔の保持に務めること。

 乗務員の服装は、患者等搬送業務にふさわしいものとし、清潔の保持に務めること。

(指導の記録等)

第4条 消防長は、第3条及び第6条に規定する指導を適切に実施するため、患者等搬送事業者台帳(様式第3号)を作成し、患者等搬送事業者を把握しておくものとする。

2 消防長は、患者等搬送事業者に対する指導を適宜実施するとともに、その指導内容等の結果を患者等搬送事業者指導記録表(様式第4号)に記録し、患者等搬送事業者台帳に添付しておくものとする。

(講習及び適任証等の交付)

第5条 消防長が乗務員に対し実施する基礎講習等及び適任証等の交付要領については、次の各号に定めるとおりとする。

(1) 消防長は、患者等搬送業務に必要な知識、技術を乗務員に習得させるため、患者等搬送乗務員基礎講習、患者等搬送乗務員基礎講習(車椅子専用)及び患者等搬送乗務員定期講習(以下「講習」という。)を実施するものとする。

ただし、患者等搬送乗務員基礎講習及び患者等搬送乗務員基礎講習(車椅子専用)については、他の消防長と共同して実施し、又は他の団体に委託して実施することができるものとする。

(2) 第1号の講習の実施基準については、別紙2によるものとする。

(3) 患者等搬送乗務員適任証又は患者等搬送乗務員適任証(車椅子専用)(以下「適任証等」という。)の交付(再交付)手続き及び講習に関する事務処理については、春日・大野城・那珂川消防組合消防本部患者等搬送乗務員講習等の実施要領の定めるところによる。

(個別指導基準)

第6条 消防長が乗務員に対して実施する個別指導の実施基準については、第3条から第5条に規定するほか、ストレッチャー及び車椅子等を固定できる自動車による患者等搬送事業並びに車椅子のみを固定できる自動車による患者等搬送事業の指導については、別紙3―1及び別紙3―2によるものとする。

(患者等搬送事業者の認定等)

第7条 患者等搬送事業者の認定、更新、取消及び責務等については、次の各号に定めるとおりとする。

(1) 認定の対象となる患者等搬送事業者は、次に掲げるとおりとする。

 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者

 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者

 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者

 自家用有償旅客運送の登録を受けた者

(2) 消防長は、ストレッチャー及び車椅子等を固定できる自動車による患者等搬送事業認定基準(別紙4―1)並びに車椅子のみを固定できる自動車による患者等搬送事業認定基準(別紙4―2)(以下「認定基準」という。)に適合する患者等搬送事業者に対し、別紙5の遵守義務を履行することを条件に患者等搬送事業者として認定するものとする。

(3) 認定を受けようとする患者等搬送事業者は、患者等搬送事業の認定(更新)申請書(様式第5号)(以下「認定(更新)申請書」という。)に乗務員名簿(様式第6号)及び患者等搬送用自動車届(様式第7号)を添付し、申請するものとする。

(4) 消防長は、前第3号の申請内容を認定審査基準表(様式第8号)等に基づき審査を行うものとする。

(5) 認定証等の交付要領については、次に掲げるとおりとする。

 消防長は、認定審査基準に適合していると認めたときは、認定事業者台帳(様式第9号)を作成するとともに認定(否認定)結果通知書(様式第10号)を送付し、速やかに認定証(様式第11―1号)、認定証(車椅子専用)(様式第11―2号)、患者等搬送事業者認定マーク(別図1―1)、患者等搬送事業者認定マーク(車椅子専用)(別図1―2)、患者等搬送用自動車認定マーク(別図2―1)及び患者等搬送自動車認定マーク(車椅子専用)(別図2―2)(以下「認定証等」という。)を患者等搬送事業者に交付すること。

 消防長は、審査の結果、認定しなかったときは、その理由を付し認定(否認定)結果通知書を送付するとともに、患者等搬送事業者に認定審査基準に適合するように指導すること。

 消防長は、認定証等の交付を行うときは、患者等搬送事業者から認定証等受領書(様式第12号)を受け取ること。

(6) 認定証等の有効期間は、認定を受けた日の翌日から起算して5年とする。

(7) 事業認定の更新要領については、次に掲げるとおりとする。

 認定事業者は、認定の有効期間の満了後も引き続き認定を受けようとするときは、当該認定期間の満了する日の1ヶ月前から当該認定の期間の満了する日までの間に更新申請を行うこと。

 更新申請の手続きは、認定申請時の手続きを準用する。

(8) 認定証等の再交付要領については、次に掲げるとおりとする。

 認定事業者は、認定証等を亡失し、滅失し、汚損し又は破損したときは、認定証等再交付申請書(様式第13号)を提出し、認定証等の再交付を申請すること。

 消防長は、上記申請書の記載事項等の内容を確認し、必要と認めた場合は、再交付を行うこと。

 消防長は、認定証等の再交付を行うときは、認定事業者から認定証等受領書を受け取ること。

(9) 認定(更新)申請した業務内容の変更要領については、次に掲げるとおりとする。

 認定事業者は、認定(更新)申請書の内容を変更したときは、業務内容変更届(様式第14号)により消防長に届出すること。

 消防長は、認定(更新)申請書の記載事項等の変更内容を確認後、認定事業者台帳を整理すること。

(10) 消防長は、次に掲げるに該当するときは、認定を取消すことができるものとし、認定を取消したときは、当該事業者に認定取消通知書(様式第15号)を送付するものとする。

 別紙4―1又は別紙4―2に定める認定基準に適合しなくなったとき。

 別紙5に定める遵守義務を履行しないとき。

 業務の遂行にあたって重大な事故を発生させたとき。

 その他、認定を継続することが不適当と判断されるとき。

(11) 認定の効力は、次に掲げるに該当するときに失うものとする。

 道路運送法(昭和26年法律第183号)に定めるところにより、国土交通大臣の許可等が取消され又は失効したとき。

 患者等搬送事業を廃止したとき。

 認定の有効期間が満了したとき。

(12) 認定証等の返納要領については、次に掲げるとおりとする。

 認定事業者は、前第11号イに該当した場合、速やかに認定証等を返納すること。

 消防長は、上記アにより返納が行われない場合、認定証等返納請求書(様式第16号)により認定証等の返納を求めること。

(13) 認定事業者の責務は、次に掲げるとおりとする。

 認定事業者は、認定基準、遵守義務及び個別指導基準を誠実に履行すること。

 認定事業者は、患者等搬送業務実施中、搬送業務の遂行に支障を及ぼす事案等が発生したときは、特異事案報告書(様式第17号)により消防長に報告すること。

 認定事業者は、患者等搬送業務の毎月の実績を患者等搬送定例報告書(様式第18号)により消防長に報告すること。

(14) 認定事業者に対する調査及び調査結果に基づく指導等については、次に掲げるとおりとする。

 消防長は、少なくとも年1回以上認定事業者に対し、認定基準、遵守義務及び個別指導基準の履行状況について調査を行うこと。

 消防長は、前アの調査結果を認定事業者調査記録表(様式第19号)に記録し、認定事業者台帳に添付すること。

 消防長は、前アの調査結果から、不適事項が認められたときは、認定基準、遵守義務及び個別指導基準に適合するように指導すること。

(15) 消防長は、認定事業者から医療機関等の診察情報の照会及び市民等から患者等搬送事業者の照会があったときは、情報等を提供するものとする。

この告示は、公布の日から施行する。

(令和3年4月1日告示第9号)

この告示は、令和3年4月1日から施行する。

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(令3告示9・一部改正)

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春日・大野城・那珂川消防組合消防本部「患者等搬送事業」に対する指導及び認定に関する要綱

平成21年12月1日 告示第22号

(令和3年4月1日施行)